安いけどクソ重い!ボイジャーバッテリーに代わり救世主となるリチウムイオンバッテリーの値段を調べて、高すぎて断念されるアングラーは多いはず。
でも、高いだけで、購入を見送ってしまっていた人は勿体ないです。
価格の裏に隠されたコスパ最強アイテム、リチウムイオンバッテリー【リチビー】のメリット、デメリット、使い方などを体験レビューを交え徹底解説します。
リチビーのメリット
一度使ったらもう、ボイジャー等の鉛バッテリーには戻れない、色んなメリットをご紹介します。軽い
最大のメリットは、持ち運びの軽さです。
ボイジャー80Ahが約20kgあるのに対して、実質、同容量である12V40Ahのリチビーの重さは、わずか◯kg
足腰に優しいだけでなく、エントリー時間の短縮にもつながります。
ゴムボートやフローターの速度が早くなる
本体の軽さに伴い、全く同じエレキを操縦した場合であっても、スピードが軽くなります。
リチビーの公式ツイッターで公開されている動画をみれば、スピードの違いは明らかです。
リチウムバッテリー(36V1個) vs 鉛バッテリー(12V3個)対決の様子です。
エレキはどちらもモーターガイド36V仕様。操船者の体重も偶然ほぼ同じでした。
手前がリチウムバッテリー艇。あえて遅めのスタート(船艇1艇分)で30秒ほどで鉛艇を抜き去りました。 pic.twitter.com/A9woOq7pPv— プロショップオオツカ (@wwwbasscojp) September 2, 2018
フローターの走行でいうと、55ポンドエレキ+ボイジャーバッテリーで時速4キロくらいのスピードに対し、リチビーだと時速5キロくらいのスピードがでるようになります。
大事に使えばボイジャーよりコスパが良い
鉛バッテリーの寿命は約2年と言われていますが、リチビーの場合は、約10年です。
例えば、釣りを10年続ける際に、ボイジャー105Ahとほぼ同容量40Ahの金額を比較すると、
- 単価13,200円×5(10年÷2年)=66,000円
- 単価63,000円×1(10年)=63,000円
リチビーの方が安くなることになります。
充電スピードが早い
鉛バッテリーだと、充電が1日単位でかかってしまい、連日釣りに出かける場合に不便な場合がありますが、ボイジャーだと、最短2時間で充電が完了してしまいます。
例えば、20Anの充電器で、40Ahのバッテリーを充電する場合、たったの2時間で充電が可能です。
リチビーのデメリット
万能と思われるリチビーですが良いことばかりではなく、以下のようなデメリット(注意点)が挙げられます(料金が高いのもデメリットですが、説明するまでもないので、詳細説明は割愛します)。
水に弱い
防水性はありますが、水に濡れると壊れてしまいます。
フタの隙間と、ネジ穴の差込口、この2ヶ所から漏水の可能性があるため、雨などで何もカバーをつけずに使用すると、壊れてしまうこともあります。
しかし、後ほどご紹介する防水対策を行えば、雨が降ろうが風が吹こうが、全く問題なく使用できます。
急に電源が落ちる
ボイジャー鉛バッテリーとリチビーを比べた場合、容量の減り方は、以下のような違いがあります。
ボイジャー鉛バッテリーの場合、残量が少なくなるに比例して、エレキスピードが遅くなるため、釣り人にとっても、残りどれくらい残量があるかが分かりやすいです。
リチビーの場合は、残量がなくなる一歩手前まで、フルスピードでエレキが動作してくれて、容量がなくなると前兆なく、いきなりエレキが動かなくなるため、ボイじゃー鉛バッテリーの方が、分かりやすいでしょう。
ボートのバランスが崩れる
軽すぎるがゆえに、ボートのバランスが崩れてしまって、水平性や動く際のバランスが悪くなってしまう事があるので、セッティングをし直さないと行けない可能性もあります。
12Vバッテリー2個直結して24Vのエレキを使用できない
エレキには、ポンド数(=スピードの目安、大きい程早い)が大きい場合、12Vではなく24Vのバッテリーが必要になることもあります。
24V用エレキを使用する際、鉛バッテリーだと、12Vのバッテリーを2個つなぐことで、エレキを動かせるのですが、リチビーは12Vのバッテリーを2個つないでも、エレキを動かすことができません。
24V用のバッテリーは、別途販売されているので、そちらの購入が必要になります。
雨風時吹いても全然大丈夫!リチビーの正しい防水対策
最も適切な防水の対処法は、アンダーソンコネクターと、バッテリーカバーを購入することです。
他の防水対策と合わせて、防水ノウハウをご紹介します。
バッテリーカバーとアンダーソンコネクターを購入する
リチビーを使用する際には、防水カバーの使用は必須です。
購入されると、防水カバーは標準で1つ付属していますので、そちらを使ってもらっても防水性は何の問題もありません。
ただ、標準のカバーだと、カバーをつけたまま、持ち運びがしにくいため、雨の時などは、バッテリーを腕で抱えて運搬が必要になります。
取手つきの防水カバーを別途購入してもらうと、一気に運搬しやすくなります。
更に、カバーを外さずにエレキコードの脱着をするためには、アンダーソンコネクター(コード付き)とアンダーソンコネクターピンがあれば良いです。
室内などで予め、アンダーソンコネクター(コード付き)をリチビーに繋ぎ、カバーから出した状態で釣りをすれば、雨が降った状況でも、カバーを外すことなく、エレキとバッテリーの脱着ができるようになります。
アンダーソンコネクター等を購入しなければ、雨風時にエレキの交換が必要になった際、防水カバーを外さないといけなくなるので、外している間に浸水のリスクがあります。
防水カバー+アンダーソンコネクターとピン
これを買い揃えれば、誤って釣り場に水没させてしまわない限り、水で故障する心配からは開放されます。
フタの隙間にテープを貼っても完全防水はできないので注意
防水性を強化するため、浸水可能性があるフタの隙間にテープを貼ったらいいんじゃないかと思われる方もいらっしゃいますが、完全防水にはなりません。
私も、ゴリラテープという防水性で強力だと言われるテープを購入し、100円ショップで購入した透明ケースのフタの隙間をテープで塞いで、浸水の実験をしてみたことがあります。
ちょっとの水なら浸水しませんが、水の勢いを強めると、ケースの中に浸水することは避けられませんでした。
ちなみに、リチビーのフタの隙間にテープを貼って密封しても、特に問題はないようなので、バッテリーの内、外からしっかりテープを貼る等すれば、多少の防水効果は期待できるとは思います。
いずれにしても、フタ部分が防水されていても、ネジ穴部分はどうしても防水できないので、そう考えると、防水カバー+アンダーソンコネクター購入の方が安心です。
エレキが動かなくなった時の対処法
バッテリーが残っているはずなのに、急にエレキが止まってしまった時は、BMS(バッテリーマネジメントシステム)というコンピューターが作動している状態になります。
BMSが作動している時は、以下の対処法が有効です。
10分くらい放置した後に、再度エレキを動かしてみる
BMSは負荷が多大にかかった時、ストップする機能があります(リチビースタッフから研修でヒアリングしました)
ですので、まだバッテリー残量があるはずなのにエレキが止まった場合、しばらく時間を置いてから、再起動するかを試してみてください。
例えば、エレキのペラにウィードが絡んだ状態で、エレキを動かし続けているような場合など、負荷がかかってBMSが作動することがあります。
家に持ち帰って充電する
BMSが作動してしまい、しばらく放置して再起動しない場合は、充電器につなぐことで、再起動することがあります。
これでも、再起動しない場合は、修理に出すしかありません。
容量の選び方
リチビーは高価なので、どれくらいの容量が適しているのか気になる方は多いでしょう。
大まかな目安として、鉛バッテリーの2倍の容量が持つと考えてもらったらと思います。
例:リチビー12V40Ahのバッテリー=鉛バッテリー12V80Ah相当の容量
以下、琵琶湖で実際に走行した検証結果をご参考下さい。
ハイガー産業55ポンドエレキ(600W)での検証例
12V40Ahで行ける距離:全開で6キロ走行してもぎりぎり残量があった(3キロ目安=琵琶湖大橋を往復する距離に相当)
ハイガー産業110ポンドエレキ(1,200W)での検証例
24V40Ahで行ける距離:全開で6キロ往復してもぎりぎり残量があった(3キロ目安=琵琶湖大橋を往復する距離に相当)
今後、もう少し、検証して結果を追記しようと思います。
アンダーソンコネクターの選び方|セット購入+太さを合わせる
高価なリチビーの防水対策になくてはならないアンダーソンコネクター。
何を基準にどう購入すればよいかの情報が、インターネットで検索しても見つからなかったので、こちらで詳しく解説してきます。
アンダーソンコネクター+バッテリー配線つきはセットで購入が必要
アンダーソンコネクターは、2つのパーツを購入しないと、使えません。
アンダーソンバッテリー配線つきを、エレキに繋ぎっぱなしにして、エレキ側には、アンダーソンコネクターをつける必要があります。
なお、ピンの取り付けには一工夫必要で、以下のステップでピンをエレキの配線に取り付けができます。
- エレキのコード端、リング状の端子を切り取り、配線をむき出しにする(チューブだけハサミで切って配線を出す)
- ホームセンターなどで圧着ペンチを購入し、むき出した配線の先端にアンダーソンコネクターのピンをつけて圧着させる
- エレキ先端にピンがついた状態になったら、ピンの先端をケースに差し込む
以上で作業は完了です。
注意点は、エレキのコードの+-を間違えないようにすることです。
エレキコードの赤色=+、黒色=−なので、この色を間違えてピンをつけてしまうと、リチビーが作動しないので、気をつけてください。
もし、+−を間違えてしまった時は、アンダーソンコネクターピンの交換ができないので、全セット+と−逆にとりつけすれば使えると思います。
12Vのエレキなら8sqの太さを選ぶ
アンダーソンコネクターは、コードの太さ、色で色んな種類があります。
選び方のポイントは、エレキのコードの太さに合わせたものを購入することで、色による性能の違いはないので、自由な色を選んで下さい。
エレキのコードと、アンダーソンコネクターのコードの太さが違っていても、使用はできますが、バッテリーの持ちが悪くなる可能性が出てきてしまいますので、適した太さを選んで下さい。
sqという単位が、太さを示すもので、数値が大きい程、コードは太いです。
以下、8sqと14sqの太さの違いが分かる画像を挿入します。
12Vのエレキを使用する場合、基本的には8sqの太さのアンダーソンコネクターを購入すれば良いです。
24Vや、ポンド数が110ポンド以上のエレキを使用される場合は、16sqのコネクターを購入した方がいい場合があります。
ちなみに、ハイガー産業のエレキの場合は、以下のコードが適用になっています。
◯8sqの太さが適合するエレキ
- HS-50756n 12V900W
- HS-50728n 24V1200W
- HS-50744n 12V600W
- HS-50703-90nb 12V600W
◯16sqの太さが適合するエレキ
HS-50719n 24V2520w
コネクターのピンの圧着について
アンダーソンコネクターの先には、銀色のピンを圧着(押しつぶす)して固定する作業が必要です。
ホームセンター等で、圧着ペンチを購入しないと、圧着できませんので、購入が必要になります。
圧着ペンチであれば、何でもいいと思います。
なお、銀色ピンも8sq用と14sq用と、種類があるので、もう一方のコードと同じ太さのピンを購入するようにしてください。
ハイガー産業エレキとの相性と注意点
最近、ハイガー産業のエレキを使用されている方が増えていますが、ハイガー産業の公式サイトには、リチウムイオンバッテリーの使用が推奨されていません。
以上のように記載されています。
しかし、私は、ハイガー産業のエレキで、55ポンド、65ポンド、110ポンドエレキ×2種類を使用し、30回以上使用していますが、故障もなく一切問題なく使用可能でした。
エレキの端子をワニ口クリップにするはNG
エレキの端子をワニ口クリップにするのは、故障の原因になり得るので、推奨しません。
ワニ口クリップは、エレキの脱着が簡単で便利ですが、端子の接続面積が安定しないため、エレキとバッテリーの接続部分が蓄熱します。
鉛バッテリーでもワニ口クリップだと、上記部分が蓄熱し、溶けてしまうことがあります。
リチビーをワニ口クリップエレキで使用した場合、リチビー全体が熱くなったことがあったので、ワニ口クリップは使用しない方がいいでしょう。
リチビー専用充電器の選び方
鉛バッテリーの充電器は使えませんので、リチビーを購入される際には、バッテリー+充電器のセットでの購入が必要です。
以下、充電器を選ぶポイントを記載します。
- ①10Ahと20Ahがあるが、20Ahは充電速度が2倍になる
- ②12V、24Vそれぞれに充電器があり、Vが異なるバッテリーには使えない
- ③充電時の音が結構大きい
充電時間の計算は、以下になります。
例:40Ahのバッテリーを10Ahの充電器で充電する場合
40÷10=4時間
例:40Ahのバッテリーを20Ahの充電器で充電する場合
40÷20=2時間
リチビーと他リチウムイオンバッテリーとの違いについて
リチウムイオンバッテリーは、他にも種類がありますが、一番品質が担保されていて安心なのが、リチビーになります。
他メーカーは故障トラブルなどあるようですが、リチビーのトラブルはネットで検索しても表示されなかったため、目立ったトラブルはないようです。
高価な買い物だからこそ、パスプロ、バスガイドの利用者も多く、国内メーカーで品質が担保されているリチビーの購入を推奨します。
その他よくある質問まとめ
以下リチビーの公式サイトから抜粋します、リチビーを活用してぜひデカバスを釣ってください!
リチビーバッテリーは安全ですか?
リチビーバッテリーは多くあるリチウムバッテリーの種類の中でも、最も安全なリチウムバッテリー(LiFePO4)を採用しました。第一に安全を優先させ設計、製作したバッテリーです。製造工場では全品テストチェックを行い、販売時には専門のスタッフが全品検品を行ってから販売を行う最上グレードで最高品質のバッテリーとなります。 さらに安全にご使用いただく為に適切なご使用をお願いします。
リチビーに適した保管方法を教えてください
まず保管状況について、リチビーは人間同様にお腹がいっぱいで寝てしまうと健康に良くなく、バッテリーの劣化が進みます。 満充電での保管ではなく20%~40%程度で保管して頂くことが望ましく、釣行前日に満充電して頂くことをお勧めいたします。 リチビーの保管温度は10~25℃ほどの温度での保管が好ましく、真夏の車内保管や結露がおきる環境などは好ましくありません。 人間同様、快適な温度で保管ください。
リチビーでエンジンの電源をとっても大丈夫ですか?
リチビーバッテリーはエレキまたは、魚探用に開発させて頂いた商品となりますので、エンジンのスターターバッテリーにはご使用いただけません。(リチビーESモデルを除く)
リチビーは横倒しすると液漏れしますか?
リチビーバッテリーは横に倒しても液漏れの心配はないので、横に向けて頂いても問題ございません。 ただし、バッテリーのターミナル部を上面にして使用されるように内部の構成設計をしております。ご使用時や運搬時は上面にして使用、保管等行って下さい。
リチビーの使用感やご質問ありましたら、ぜひお気軽にお問合せください。
何でもお応えいたします!
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